2013-05-01

フランス語の文法書

 中級向けと位置づけられている白水社の「フランス語ハンドブック」が中々良い。ハンドブックと銘打っているが、表紙の大きさは卓上辞典ぐらいで、厚みはロワイヤルの2/3ぐらい。携帯に便利な大きさではない。大学時代にフランスの語学学校へ通うことになり、出発前に慌てて購入したものの現地ではほとんど使わなかった。今もほとんど使っていないが…たまに文法を調べるために読むと色々な発見があって良い。
 主に調べたいことを索引から調べるのだが、適当に開いて読んでもためになる。この前読んだ「動詞の研究」の現在形の解説も良かった。スタンダールなどフランス文学の小説から引用して 、現在形の動詞がどのように使われているか説明している。普段意識していなかったことが書かれていて「なるほど!」とちょっと感動。会話が主目的で実用的な読み書きができれば十分という人には過剰かな。もっとアカデミックな方向で学習している人、例えば原語で小説を読んでニュアンスまで理解したい人は検討しても良い1冊だと思う。私も文法書をあれこれ使ったわけではないし、最近まともな品揃えの本屋には行っていないので自信を持ってお勧めするわけではない(田舎の大型書店は入門書ばかりで中級・上級向けの本は置いていない)。都会の大型書店の専門コーナーで実際に他と見比べてほしい。

 日仏学院やアテネフランセ、あるいは留学する場合は直接教授法で学ぶことになるのだが、文法は日本語で学んだ方が圧倒的に効率的である。細かなニュアンスの違いをフランス語で説明されても理解が難しい。他の外国語でもそうだと思う。原語による文法解説は復習として学ぶぐらいの位置づけでないと、恐ろしく時間がかかる。

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